52週カレンダーマーケット最前線 2024年 ボジョレー・ヌーヴォー編
イベントとして楽しむ時代へ──ボジョレー市場の今
2024年、ボジョレー・ヌーヴォーを取り巻く環境は大きく変化。
物流改善により輸入価格は下がったものの、全体需要は頭打ち。
特に、若年層を中心に「ワインそのものの質よりも、イベントとして楽しむ」傾向が強まっている。
また、SNSを活用した拡散型プロモーション、ペアリング提案の強化など、「楽しみ方提案」が重要な施策となりつつある。
店舗現場で見えた“勝ち筋”のヒント
■神奈川県のA店|“食卓全体”で楽しむ提案
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酒売場を中心に、ボジョレー+日本ワイン+新酒を一体展開。
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チーズ売場や惣菜売場でも連携し、「大人のお子様ランチ」提案など、“食シーンで楽しむ”訴求を強化。
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ワイン初心者にも訴求しやすいハーフボトルも取り揃え、ターゲット幅を広げた
■埼玉県のB店|“クロスMD”で買い回りを促進
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ワイン売場だけでなく、惣菜、チーズ、バゲット、ドライフルーツなど館内全体でクロス展開。
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店内放送や特設コーナーでボジョレー解禁を強力訴求し、イベント感の演出にも注力。
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価格帯は幅広く設定し、298円の冷惣菜まで網羅
■ 東京都のC店|“低価格×高価格”のダブル戦略
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ペットボトル980円から高級ワインまで、幅広いSKU構成を展開。
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ローストビーフやチーズなど、ワインに合うデリカを平台で展開し、「ついで買い」ニーズを喚起。
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ブラックフライデーと連動したオリジナル商品の投入で、年末商戦への布石も打つ
■東京都のD店|“ソムリエ販促”で付加価値提案
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ソムリエによる対面販売イベントを実施。
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ハーフボトル・パウチ型商品など、ライトユーザー取り込み用のSKUを強化。
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「ワインに合うおつまみ(生ハム・洋風惣菜)」も同時訴求し、購買単価の引き上げを狙った
ボジョレー商戦で見えた3つの新トレンド
1. “ワインそのもの”より“体験・気分”が重視される時代
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「美味しいかどうか」以上に、「ボジョレーで乾杯する」こと自体が楽しい。
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SNS映え、家族イベント、仲間飲みなどシーン提案がカギ。
2. “食との組み合わせ”が購買動機を強く後押し
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ローストビーフ、チーズ、ピザ、ナッツなど、ワイン消費を後押しするMD連携が重要。
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価格訴求だけでは売上増は難しい。
3. “買いやすさ設計”が広がりのポイントに
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ハーフボトル、パウチ型、セット販売など、初心者・ライト層への配慮が鍵。
数字や棚割表だけでは見えてこない、「買う空気」や「選ぶ動機」。
私たちの現地調査では、以下のような要素を読み解きます:
・キービジュアルと商品配置の整合性
・客の滞留ポイント/スルーされる導線
・手に取られていたSKUとその後の購買行動
・惣菜・鮮魚・デイリーの連携設計
現場の温度・感情・行動を、数字と共に見える化します。
「うちのボジョレー・ヌーヴォー、来年どうする?」
BRINGでは、データと現場を掛け合わせた提案で、課題の整理・調査・提案・実行まで伴走します。
▼ヒアリングからご提案までの流れ
1.課題ヒアリング(オンライン可)
「イベント感が出せなかった」「若年層への訴求が弱い」など、現場の声を丁寧にうかがいます。
2.競合・自社の売場を店頭調査
売場の違い・顧客の動き・POPと商品展開の整合性などを比較。
3.改善提案+来年向けの売場設計ご提案
ターゲットに刺さるメニュー構成・売場設計・体験設計まで、現実的で実行可能な打ち手をご提案します。
まずは「今年の結果を一緒に振り返ってみたい」でもかまいません。
お気軽にご相談ください