52週カレンダーマーケット最前線 2024年 ハロウィン編
“平日ハロウィン”でも盛り上がった“週末ごちそう”需要
定着する“パーティーメニュー”と、各社の横串設計力に注目
2024年のハロウィンは10月31日(木)。平日ながら、前週末(10/26〜27)にイベントピークを迎えた。 「家庭でのごちそう」「子ども向け演出」「SNS映え」など、複数要素を取り込んだ売場づくりが鍵に。
ハロウィン当日の参加意欲はかつてほど高くなく、仮装や外出を避けつつも、
「SNSに載せるためのハロウィンごはん」や「おうちパーティーの映える写真」づくりは活発。
スーパー各社では、チョコファウンテン、オバケスイーツ、パーティ用ピザ・チキン、
さらには“オレンジで統一された食卓”など、「見せる」「撮る」を意識した売場づくりが進んだ。
生活者アンケートでは「ハロウィンで最も予算をかけるのはグルメ・スイーツ」との回答が最多で、“コスプレよりごちそう”の時代へとシフトしていることが浮き彫りになった
今年のハロウィンは、“コスプレしない人たち”による新しい楽しみ方の選択肢が、市場の広がりを支えていたと言えるだろう。
【売場で見えた、ハロウィン“勝ち筋”のヒント】
■神奈川県の A店:部門横断の“ごちそう演出”で全館訴求
農産:オレンジ野菜や装飾で季節演出。
水産:鍋メニュー・サーモン中心のクロス展開。
畜産:焼肉用部位を豊富にラインナップ。
惣菜:チキンプレート・タンドリーチキンでボリューム感。
デザート:ハロウィン仕様の和洋スイーツでファミリー向けに対応。
■埼玉県の B店:公式キャラ×チラシで“独自の世界観”を構築
「ハトウィン」キャラクターを中心に、POPや売場で訴求。
仮装・撮影スポットの設置で家族の体験型ニーズに応える。
パーティーメニューやサーモン試食販売など、現場との連動も強化。
■東京都の C店:惣菜・スイーツ特化で“手軽にハロウィン”
惣菜:ピザ・チキン・焼肉セットなど時短商品を集中展開。
スイーツ:モンブラン、タルト、和菓子を拡大。
菓子:パッケージ品・玩具付き商品も大袋で展開し、“選ぶ楽しさ”を重視。
■ 東京都のD店:秋の味覚との融合で“旬×ハロウィン”を演出
農産:りんご・ぶどう・柿・さつまいもなどを中心に売場を設計。
惣菜:牡蠣・茸の重、秋の素材を活かしたプレミアム惣菜。
ベーカリー・カフェ:焼きたてピザや季節限定メニューを訴求。
【読み解けた、ハロウィンの変化ポイント】
1. “パーティー=家庭内”が標準に
平日開催でも、週末に家庭内ハロウィンパーティーが定番化。
惣菜、スイーツ、ピザ、チキンなど“シェアして楽しい”商材が鍵。
2. 「見せ方」で差がつく、売場横断演出
オレンジ色(かぼちゃ・サーモン・にんじんなど)で色統一する演出が増加。
菓子だけでなく、肉・鮮魚でも**“ハロウィン映え”意識**が浸透。
3. “コスプレしない層”にも楽しさを訴求
イートイン・家族向けレシピ・撮影コーナーなど、衣装なしでも気分を盛り上げる工夫が有効。
「家庭内パーティー」定着とメニュー構成の広がり
平日実施でも、前週末に集中開催する“ハロウィン週末化”が顕著。
惣菜・鍋・スイーツの“三本柱”を中心に売場を横串設計。
数字や棚割表だけでは見えてこない、「買う空気」や「選ぶ動機」。
私たちの現地調査では、以下のような要素を読み解きます:
・キービジュアルと商品配置の整合性
・客の滞留ポイント/スルーされる導線
・手に取られていたSKUとその後の購買行動
・惣菜・鮮魚・デイリーの連携設計
現場の温度・感情・行動を、数字と共に見える化します。
「うちのハロウィン、来年どうする?」
BRINGでは、データと現場を掛け合わせた提案で、課題の整理・調査・提案・実行まで伴走します。
▼ヒアリングからご提案までの流れ
1.課題ヒアリング(オンライン可)
「イベント感が出せなかった」「若年層への訴求が弱い」など、現場の声を丁寧にうかがいます。
2.競合・自社の売場を店頭調査
売場の違い・顧客の動き・POPと商品展開の整合性などを比較。
3.改善提案+来年向けの売場設計ご提案
ターゲットに刺さるメニュー構成・売場設計・体験設計まで、現実的で実行可能な打ち手をご提案します。
まずは「今年の結果を一緒に振り返ってみたい」でもかまいません。
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