忘れられない東日本大震災復興イベント BRINGリレーコラムCase 2
前回から、実際に社員が行った理念に基づく仕事をシリーズとしてご紹介する連載が始まりました。
今回は第2弾。
採用の際に軸に置いていることもお伝えしたいと思っているので、そちらもご覧ください。
忘れられない東日本大震災復興支援
ご挨拶が遅れましたが、今回この連載を担当するMです。
現在は「事業循環部」という、総務や人事などのバックオフィス業務を担う部門の責任者を務めています。
入社25年目、3社目がこのBRINGです。
現在はバックオフィス部門を任されていますが、入社当初から15年程は営業として勤務していました。
今回は私のBRING理念に基づいた仕事として、今までで1番印象に残った仕事をお伝えします。
担当クライアントの経営破綻
当時私は全国に大手小売事業を展開する某大手GMS(総合スーパー)Mを担当していました。
POP制作など販促をお手伝いするのが主な仕事です。
担当になって1年10ヵ月、あの911事件とも呼ばれる、アメリカ同時多発テロ事件が勃発します。
飛行機がワールドトレードセンターに激突した衝撃的な映像は見たことがありますか?
本当にショッキングな映像で、日本でも連日放送されました。
しかしその3日後、私にとってはそれ以上のショッキングなニュースが舞い込んでくるのです。
担当大手GMS、Mの経営破綻。
私にとっては、担当クライアントの経営破綻は911事件に匹敵する衝撃な事件です。
総売上の約80%を占めた某大手GMS
これにより私が担当する某大手GMSは、会社更生法の適用により当時全国展開しているGMSとして有名なIグループの支援をうけ、やがて完全子会社としてIグループの一員となりました。
この担当GMSの破綻が会社にとってどれだけ衝撃的であったか。
そもそも、BRING(当時の社名はADPAC)は大手GMS・MのプライスPOPを作るということから設立された会社です。
Mとは25年以上パートナーとして仕事を請け負い、売上の70%が大手GMS・Mによる売り上げでした。
大手GMS・Mの再建期は、周囲からの目も厳しく、苦労の連続でした。
何をやるにしても弁護士を通す必要がありました。
そんな大変な再建期を経て、2011年3月1日にIグループが大手GMS・Mを吸収合併。
ありがたいことに我々もIグループとの業務を継続することになり、私は業務を円滑に進めるため、4月末に大阪から東京へ異動することが決まりました。
しかし、異動前の3月11日。
あの東日本大震災が起きるのです。
忘れられない東日本大震災
3月11日、大阪にいた私にまた衝撃的なニュースが入ります。
あの東日本大震災のニュースです。
大きな津波が襲ってくる映像は、今でも忘れられません。
東京も、あり得ないほど混乱していました。
そんな中、4月末には予定通り東京へ引っ越し。
Iの営業企画部にいたM時代からの担当者から声を掛けてもらい、
今回ご紹介する復興支援プロジェクトに参加することが決まったのです。
今まで大変な時期を乗り越えてきた間柄でしたし、神戸出身で阪神淡路大震災を経験した私としても何かしたいと思っていたので、このプロジェクトへ参加できたことは、今でも誇りに思っています。
初めての人たちと初めての地でやり遂げた、
大規模な復興支援プロジェクト
復興支援プロジェクトを行うにあたり、実際に現地入りし、被災地の状況を視察してきました。
正直、ショック過ぎて写真を撮ることができませんでした。
火災被害の阪神淡路大震災とはまた違う、津波による大きな被害は一生忘れられません。
転勤したばかりで初めて会う方々ばかりでしたが、
みんな一丸となって、自分たちができることを考えました。
その結果、戦場カメラマンでメディアでも有名だった渡部陽一さんに避難所の子供たちの笑顔や被災地の様子を撮影してもらい、全国のIで写真展イベントを行いながら義援金を募るという企画を立てました。
被災地にあった石巻の店舗から始まり、6月~10月にかけて全国にあるIスーパーを回る写真展。
写真展に来た人の写真も撮らせてもらい、パネルに貼って、最後には石巻に帰ってくるというイベントでした。
プロジェクトリーダーとして活動いただいた渡部陽一さんにもステージに登壇いただき、多くの義援金が集まりました。
利益の追求よりも、人を救うことを目的とした仕事は、自分の仕事の中で1番印象に残った大きな仕事だと思っています。
真のパートナーと言える信頼関係が大切
この復興支援プロジェクトに入れてもらえたのも、M再建期の苦しい時期を一緒に乗り越え、信頼関係を築けたからですし、
このプロジェクトで東京のIの方々とも、距離が縮まり信頼関係を築くことができました。
この信頼関係は、その後の多くの仕事に繋がっています。
BRINGは当初からお客様の真のパートナーであることを大切にしていました。
今後も、このような真のパートナーと言える仕事ができる会社でありたいと思っています。
採用にあたり重視していること
今回ご紹介した経験は、
今までの「品質基準」「規律・仕事感」から得た信頼関係や、初めての地や人と大きな仕事をやり遂げる「行動精神」「チャレンジ精神」を発揮できた仕事だと誇りを持って言えると思っています。
これらのバリュー・価値基準に基づいた仕事に共感できる方、
例えば、「逃げない人」「明るくおおらかな人」「チャレンジできる人」こんな人は積極的に採用したいと思います。
また詳しくお話しできる機会があればと思いますが、今回はこの辺りで。
最後になりましたが、本稿公開直前に令和6年能登半島地震が発生しました。
被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。