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52週カレンダーマーケット最前線 2025年 お盆休み編

52週カレンダーマーケット最前線 2025年 お盆休み編

“万博イヤー”に重なったお盆商戦、地域需要はどう動いたか

2025年のお盆は、8月13日(水)〜16日(土)。
定番の「帰省需要」に加え、最大9連休、さらに、 関西万博の開催 が重なり、
例年以上に「広域移動」と「観光需要」が高まった。
「帰省=特別な団らん」、「観光=特別な体験」と考えると、
どちらも共通して “非日常性”が消費を押し上げると予想される。
“万博イヤー”ならではの二重需要にどう対応するかが課題だった。

今回も、全国にチェーン展開する大手スーパーマーケットの大阪の店舗と東京の店舗を比較し、
商圏特性・販促戦略・顧客反応の違いから、“勝ち筋”を探ります。



 


店舗現場で見えた“勝ち筋”のヒント


■ 大阪|大手スーパーマーケット基幹店

“時間軸分け”で需要を取りこぼさない設計

  • 盆前:入口で仏花や果物ギフトを大展開。帰省土産やお供え需要をしっかり捉える。

  • 盆中:寿司・刺身・ブランド牛(松阪牛・黒毛和牛)を大容量展開。
       馬刺しやラムなど“非日常食材”も強化。

  • 盆後:POPを「ごゆるり」へ切替。割引肉や手軽な惣菜を配置し、連休終盤の“日常回帰”需要に対応。

さらにクロワッサンや餃子といった“家族シェア”アイテムも複数個入りで展開し、
お盆ならではの“集い”を意識した売場設計が光る。

 

■ 東京|大手スーパーマーケット基幹店

“文化体験”で観光需要も取り込む

  • 店頭では仏花・果物を大きく展開。試食も交え“訪日観光客への購入喚起”を実施。

  • 惣菜・寿司は単身向けが9割近く。量は少なくても華やかさを重視し、
    シニアや日常利用の地域住民、観光客にも対応できる「小さな非日常」を提供。

  • 「おはぎ」の横に「大学いも」を並べ、お盆スイーツの定番+代替提案で裾野を広げた。

  • 番傘で使い、“日本の文化を体感できる売場”を演出。
    和風お菓子が目立つように陳列され、観光需要も取り込む工夫が見られた。

 


お盆市場で見えた「3つの潮流」


①客層に合わせた“非日常”を意識したごちそう提案

大阪は豪華肉や寿司で「大人数での団らんメニュー」、
東京は寿司や和菓子で「少人数でも楽しめる華やかメニュー」。

どちらも「お盆だからこそ」買われる特別感ある商品を売場の中心に配置。
地域特性とボリュームに応じた設計が見られた。

②「時間軸を分けた戦略が効果的

大阪は盆前・盆中・盆後でPOPや品揃えを切替。「準備→ごちそう→日常回帰」という流れを売場で体現。

③ “文化演出”が観光客を動かす

東京は番傘・お盆花などで、「スーパーで文化を体感」できる仕掛けを構築。
訪日客や観光客の目を引いた。

万博イヤーということで、「観光需要」にも注目。
大阪の新幹線の駅付近の店舗では、あまり対策がされてない、一方、
東京の観光地に隣接してる店舗では、インバウンド需要を意識した対策が見られた。

訪日客が増え続けている今、立地によっては来店数を見極め、対策が求められている。




「来年のお盆、どう仕掛ける?」


万博と重なった2025年のお盆は、帰省と観光の両輪で非日常消費が膨らんだ。
来年は訪日客が落ち着くとしても、お盆を伝承するべき「文化」としてとらえ、
訪日客だけでなく、子供に焦点をあてることで需要を喚起。
団らん需要と文化体験をさらに掛け合わせた「スーパーならではのごちそう提案」がカギとなるだろう。

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