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52週カレンダーマーケット最前線2026年 母の日編

52週カレンダーマーケット最前線2026年 母の日編

“失敗したくない”母の日へ

安心の定番訴求と、“少し新しい”提案のバランスが鍵に

2026年の母の日は、
GW最終日から本番までが3日間と短く、
直前需要が集中しやすい商戦となった。

また近年は、

■「失敗したくない」
■「無難だけど喜ばれたい」
■「実用的なものを選びたい」

といった心理が強まり、
母の日ギフトでも“安心感”を重視する傾向が続いている。

実際、調査では
食品・スイーツ・花といった
“日常の延長で楽しめる消費”が上位を占めており、

「特別すぎない贅沢」や
「家族で共有しやすいこと」

が、選ばれるポイントになっていた。

また近年は、「感謝」の花言葉を持つアジサイやトマトの人気が上昇していたり、
今年は、サクランボの価格高騰やメロンの出荷前進など、
青果・花売場を中心に市場変化への対応も求められる年となった。



実際に店舗を見ていても、今年はどの店舗もトマト売場を強化していた点が印象的だった。

また、これまで父の日のイメージが強かったメロンも、
今年はSKU数・展開量ともに増加。

さらに、近年パーティーのサイドメニューとしてよく見かけるようになった
カクテルシュリンプも、今年は多くの店舗で母の日商材として展開。

今回は、各店舗の特徴を紹介しながら、
「トマト」「メロン」「エビ」の展開の違いにも注目して見ていく。

 

 


店舗現場で見えた“勝ち筋”のヒント


① 関東GMS店舗

 “定番+アレンジ”で安心感と特別感を両立

この店舗では、母の日定番商材を押さえながらも、
「いつもと少し違う食べ方」を提案する売場が印象的だった。

【農産】
トマトを主軸に展開。
「感謝」訴求のトマト詰め合わせギフトを販売。

メロンは、贈答用箱入りだけでなく、手頃なホールメロンも複数SKUを大量陳列し、
“特別感”と“選びやすさ”を両立していた。

【水産】
サーモンを平台一面に展開。
サーモン×トマト×モッツァレラのカプレーゼ風のサラダやお寿司を販売。

また、有頭エビにウニ・いくらを合わせた寿司も展開し、
“贅沢感”をプラスしていた。

【花売場】
アジサイが最も目立つ位置で展開されていたが、
数ではカーネーションが最も多く、
その他バラや胡蝶蘭なども幅広く取り揃えていた。


② 関東SM A店

 “商品そのもの”で勝負したシンプル訴求

この店舗では、過度な販促物や複雑な併売ではなく、
“商品の魅力そのもの”を前面に出した売場づくりを行っていた。

【農産】
フルーツトマトを15SKU以上と大きく展開しており、
「感謝」の印字入りギフト箱も販売していた。

装飾は最小限に抑えながらも、質のいいトマトが大量に並び
赤一面になった売り場は迫力があった。

一方メロンは、ホール売り単品はなく、カットフルーツもしくはかご盛で展開。

マンゴーやパイナップルの方がメインで展開されていたり、
さくらんぼも量は少ないながら贈答用とパック売りで販売していたりして、
他店と差別化されていた。

【水産】
カクテルシュリンプが、「華やかなパーティー向け」「お得タイプ」など幅広く展開され、
“プラス1品のごちそう”としての存在感を高めていた。

また、今朝水揚げしたカツオを館内放送でライブ感たっぷりに訴求
演出を最小限に抑えていたからこそ、館内放送の効果を感じた。



③ 東京SM B店

 “母の日×BBQ”を両立した大容量提案

この店舗では、母の日商材を“ギフト”だけでなく、
GW終盤のBBQ需要まで含めて設計していた点が特徴的だった。

【農産】
高糖度のフルーツトマトをエンドに陳列し、
試食やオリーブオイル・酒の併売でごちそう感を演出して、
人だかりができていた。

メロンは、

■贈答用 3980円
■高価格 1999円
■中価格 1199円
■低価格 880円

と価格帯を明確に分け、
“予算に合わせて選びやすい”売場を構築していた。

【水産】
カクテルシュリンプを「パーティー向け」「家族向け」「個食向け」「手作り向け」と
用途別に細かく分け、華やかな演出で目をひいていた。

また、刺身や焼肉用和牛などメインになる商材では、
大容量を販売していたり、ポイント還元をしていたりと、
母の日にもBBQやパーティーにも対応できる商品設計がされていた。


④ 【東京SM C店】

 “気分を高める演出”で母の日感を最大化

この店舗では、商品を並べるだけでなく、
“母の日を楽しみたくなる空気感”づくりが印象的だった。

【農産】
入口でトマトとアボカドを大量展開し、
春らしい彩りを演出。

さらに、ホールメロン・ホールパイナップルを大きく展開し、
メロンは品薄状態になっていた。

【水産】
カクテルシュリンプを2種類のソースから選べる仕様で展開。

エビを使ったパエリアやブイヤベースなど、
海鮮を“料理の主役”とする提案も特徴的だった。

【畜産】
■ステーキ用
■ローストビーフ用
■焼肉用
■しゃぶしゃぶ用
■味付け肉

をバランスよく展開し、
“母の日に何を食べたいか”を自由に選べる売場設計となっていた。

加えて印象的だったのは、「ありがとう」や「絆」「家族」をテーマにした
BGMによる“母の日らしい温かい空気感”の演出


母の日商戦で見えた「3つの潮流」


①安心の定番訴求+“少し新しい”提案でマンネリ回避

今年の母の日商戦では、

■ステーキ
■ローストビーフ
■サーモン
■カーネーション

といった“失敗しにくい定番商品”を軸にした展開が目立っていた。

一方で、

■サーモンのカプレーゼ風
■岩塩ゴマや塩レモンのアレンジローストビーフ
■有頭エビ×うに・いくらの贅沢寿司
■トリュフソルトの味付け肉

など、定番商品に“少し新しい食べ方”を掛け合わせることで、
安心感を保ちながら売場に変化をつくる工夫も目立った。

「大きな驚き」ではなく、
“ちょっと特別”をどう演出するかが、
今年の母の日売場のポイントになっていた。


②今年は「メロン」と「エビ」が名脇役に

今年の売場でアクセントになっていたのは、
メロンとエビだった。

メロンは、出荷前進によって品質の良い玉が早い時期から揃い、

■贈答用
■ホール販売
■カットフルーツ
■かご盛

など、店舗ごとに異なる見せ方で展開。

また水産では、カクテルシュリンプを中心に、

■パーティー向け
■家族向け
■個食向け
■料理提案型

など、多彩な用途提案が行われていた。

カクテルシュリンプは、
“母の日らしい華やかさ”“そのまま出せる手軽さ”
“家族で共有しやすいごちそう感”を叶える商材として、
多くの店が強化していた点が印象的だった。


③ “視覚”だけでなく“音”で気分を高める売場へ

館内放送やBGMを効果的に活用する店舗も目立った。

■「今朝水揚げ」の鮮度訴求
■おすすめ商品のリアルタイム案内
■「ありがとう」「家族」「絆」をテーマにしたBGM演出

など、“母の日らしい空気感”を作るために音を活用していた。

特に母の日は、視覚的な販促以上に、BGMによる
「感謝」や「家族愛」といった“感情への訴求”が効果を発揮していた点が特徴的だった。

実際に、販促物を絞った店舗ほど、
館内放送によるライブ感や臨場感が際立ち、
生活者の足を止めるきっかけになっていた。


“数字では見えない”購買動機をどう掴むか?


今回の母の日商戦で見えてきたのは、
「何を贈るか」以上に、“失敗したくない”という感情が、
購買の起点になっている点だった。

生活者は、

■定番なら安心
■家族で共有しやすい
■実用的で無駄にならない

といった基準で商品を選びながらも、

その中で、

■少し華やか
■少し贅沢
■少し新しい

といった“ちょっとだけ特別”な要素も求めていた。

また、館内放送やBGMといった感情を刺激する演出も、
生活者の気分を高めていた。

「気分が高まった中で、どれだけ安心感と新鮮さバランスよく与えられるか」
が重要になっており、“高級感”よりも“感謝の想い”が購入動機に繋がっている。

売場で本当に問われているのは、商品力だけではなく、
“母の日らしい空気感”をどう作れるかなのかもしれない。


「次の母の日、どう仕掛ける?」


2026年の母の日商戦から見えてきたのは、
「安心して選べる特別感」へのニーズの強さだ。

その中で重要になるのは、

■定番商品の安心感
■少し新しい食べ方提案
■館内放送やBGMによる感情訴求

を、どう組み合わせるか。

次の母の日商戦では、
家族を大切にしたいという気持ちを高めながら、
定番で安心させつつ、“少し新しい”提案を加えることで購買を後押しできるか。

そこに、次の母の日商戦を伸ばす鍵が隠されているのかもしれない。

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