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52週カレンダーマーケット最前線 2024年土用の丑編

“高くても買う理由”と“代替も選べる自由”の両立が鍵に
今年の丑の日は“納得感”が勝敗を分けた

2024年の土用の丑の日は、一の丑・二の丑ともに平日開催。
価格高騰が続く中でも、スーパー各社は“買いたくなる理由”を徹底的に設計。
産地、調理法、食べ方提案、価格幅、惣菜化など、
「価格以上の価値」をどう見せるかに各社の差が現れた。

また、うなぎの代替品やアレンジ商品も登場し、
“丑の日はうなぎだけ”という常識は着実に変化している。


売場で見えた“勝ち筋”のヒント

 

■埼玉県のA店|“メニュー提案×試食販売”で体験価値を強化

鹿児島県産を主力に、+200~600ポイント付与の特典あり。

試食販売とマイクパフォーマンスで売場を盛り上げ、ライブ感を演出。

うなぎおむすび、うざく、うなぎ生春巻きなど“食べ方提案”も充実。

 

■東京都のB店|“全館一体型”の盛り上がりを創出

人気商品の「山田のうなぎ」を中心に、入口から奥まで呼び込み連動。

奈良漬・新生姜・しじみなど“うなぎのある食卓”を構成するアイテム提案も徹底。

ベーカリー部門では「チョコうなぎパン」も展開し、家族で楽しむ演出を強化。

 

■東京都のC店|“価格階層の細分化”で選びやすさを最大化

298円のうなぎおにぎりから3,280円の特大蒲焼まで、幅広い価格設計を展開。

冷惣菜とのクロス販売や串焼き、魚すり身の“うな次郎”など代替商品にも力。

あさり・しじみを組み合わせた和風メニュー訴求もポイント。

 

■東京都のD店|“接触回数最大化”で購買を促進

魚売場内だけで7箇所にうなぎ関連商品を配置。常に目に入る導線設計が秀逸。

冷凍・チルド・突き出し・お惣菜とカテゴリ横断で接点を増やし、単純接触効果を狙う。

惣菜主力はうな玉丼+えび天うどんのセット。

 

■ 埼玉県のE店|“産地の選択肢×遊び心”で差別化

鹿児島・愛知・浜名湖など、国産3産地の選べる蒲焼が並ぶ。

惣菜はうなぎ巻寿司や「う」春巻き、パンコーナーではうなぎパンも展開。

味・価格・気分に合わせた多様な買い方ができる売場に

 


2024年の消費インサイト 3つ

 

① 「価格が高いからこそ、納得感」が必要

平均予算1,728円の中で「産地・見た目・ポイント」が判断軸に。

“高い”ではなく“価値がある”と感じさせる演出・提案が重要。

② “代替でも満足”を提供する工夫が進化

魚のすり身、タレだけ弁当、うなぎのパン…
「気分だけ味わう」ための提案が着実に浸透。

特に若年層・Z世代には「串焼き・つまみ・映える」形式が有効。

③ 惣菜・日配・菓子も含めた“家庭で楽しむ”提案が定着

惣菜うな重、ちらし、う巻きなど家庭内で楽しむ丑の日提案が主流に。

ベーカリーやスイーツとの連携も増加。

 


店頭の“雰囲気と意図”を読み解く調査とは?

 

 数字や棚割表だけでは見えてこない、「買う空気」や「選ぶ動機」

 私たちの現地調査では、以下のような要素を読み解きます:

 ・キービジュアルと商品配置の整合性

 ・客の滞留ポイント/スルーされる導線

 ・手に取られていたSKUとその後の購買行動

 ・惣菜・鮮魚・デイリーの連携設計

現場の温度・感情・行動を、数字と共に見える化します。

 


「うちの土用の丑、来年どうする?」

 

BRINGでは、データと現場を掛け合わせた提案で、課題の整理・調査・提案・実行まで伴走します。

▼ヒアリングからご提案までの流れ

 1.課題ヒアリング(オンライン可)
  「イベント感が出せなかった」「若年層への訴求が弱い」など、現場の声を丁寧にうかがいます。

 2.競合・自社の売場を店頭調査
  売場の違い・顧客の動き・POPと商品展開の整合性などを比較。

 3.改善提案+来年向けの売場設計ご提案
  ターゲットに刺さるメニュー構成・売場設計・体験設計まで、現実的で実行可能な打ち手をご提案します。


まずは「今年の結果を一緒に振り返ってみたい」でもかまいません。
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