近づく、メタバースの足音。
SNS大手の「フェイスブック社」が「メタ」に社名変更したことをキッカケにバズワード化しつつある「メタバース」。話題になっているとはいえ、まだまだ関係する方以外には聞きなれないワードですよね。
簡単に「メタバース」とは何かというと、「メタ(超越した)」と「ユニバース(宇宙)」を組み合わせた造語。CGで出来たネット上の世界に、パソコンやスマートフォンなどから参加する「別世界」のことです。 その別世界では、自身の姿となるアバター(分身)を持ち、それを動かして他のアバターとコミュニケーションを図ることができます。
今、この仮想空間が買い物や仕事の場になっていく流れができつつあり、もう一つの経済圏が生まれはじめているという感じです。VRやアバターを活用したサービスを展開している我々BRINGとしてはすごく楽しみな世界です。今回は先日開催されていたメタバース世界のイベント「バーチャルマーケット2021」を体験して感じたことを少しお話ししたいと思います。
「バーチャルマーケットとは?」
東京・渋谷や秋葉原の街並みを再現した3D空間をアバターで散策しながら、買い物や企業のPRイベントなどが楽しめる、いわばデジタル空間上の見本市。実は2018年から毎年開催されているVR上のイベントです。注目度が高まった影響もあり、今年は過去最多の75社が出展。
ニュース番組などでも紹介され、盛り上がりをみせていました。参加する方法はVRゴーグルだけでなく、PCやスマホからでも可能でグッと敷居が下がっています。
「いざ、もう一つの世界へ」
弊社スタッフで約6名で参加してみました。まずは気軽に操作できるスマホから。
ゲームをやっている感覚が非常に近いですが、実際の秋葉原や渋谷の街の面影が残った別世界で、知っている人を見つけると、それだけでちょっとテンションが上がります。
実際にバーチャルマーケット内ではローソンや大丸松坂屋百貨店、BEAMS、SMBC日興証券といったリアルの世界でも有名な企業やショップが出展しています。
ローソンであれば「唐揚げくんを揚げる体験」ができたり、
大丸松坂屋百貨店であれば「美味しいグルメ商品をバーチャル上で見定め、気になった者はECサイトへ遷移して購入」できたり、
SMBC日興証券であれば株についての理解を深めるコンテンツとして株価の変動をモチーフにしたジェットコースターのアトラクションで体験できます。
つまり、普段リアルで触れている商品やサービス、ブランドをバーチャル空間上で新しいカタチで体験できる仕掛けが用意されています。この体験はリアルで言うと工場見学のような普段の接点では体験できないブランドの側面を味わえるという点で生活者のエンゲージメントの形成という点では一定の価値があると感じます。
ただ一方でスマホで操作した感想で言うと、バーチャルの世界に飛び込んだとまではいかない感覚。あくまでも、いつもとは違う世界に違う姿で参加するという非日常感を気軽に体験できるといった感覚でした。
次にVRゴーグルをつけて参加してみました。360度の視野でバーチャル空間を体感できること。耳元で周りの人の話し声が聞こえてくること。別世界に飛び込んだ感覚はスマホだけで体験した時とは明らかに異なります。のめり込んでいたのか、まったく知らない人に話かけられ、自然と知らない人と会話が生まれます。これ、現実世界ではあり得ない感覚です。
これまでバタラクのサービス提供を通じていて、リアルの世界でもアバターの姿になることで得られる様々なメリットを経験してきました。ですが、それ以上に 「VRの世界×アバター」の組み合わせによって、想像以上にコミュニケーションのハードルが下がることが今回わかりました。
バーチャルの世界ではコミュニケーションを積極的に取れる精神状態になりやすい。ここにショッピングやエンターテイメントなどのコンテンツが充実してくれば、リアルでは味えない「特別な場所」や「特別な過ごし方」「新しい人間関係」が成立してくるはず。
今回の「バーチャルマーケット」を通じてまだまだ発展過程ですが、メタバースの世界の熱さを感じました。弊社BRINGのミッションは「世の中に好循環をもたらす」こと。
熱を帯び始めたメタバースの世界にも、BRINGとして好循環を起こしていくような挑戦をどんどんしていきたいと思います。
株式会社BRING 執行役員
宮城 亮平