分析で終わらせない。一緒に考え、具体的に販売計画に落とし込む実装支援
前回は、店舗と本部の“ズレ”を改善し、売場づくりの基盤を整えるまでの道のりをご紹介しました。
その取り組みを通じて信頼が深まり、某スーパーマーケット様との関係は次のステップへ進みます。
それが 「データ活用」 です。
「市場との乖離があるのでは?」
— POSデータを使い始めた理由
当時、某スーパーマーケット様の販促部では、販売計画を立てるにあたり、
POSデータ(販売実績データ)を十分に活用できていない状態でした。
一方、商品部では社内のPOSをもとに、
「売れたか、売れていないか」という結果を軸に商品を評価しており、
競合の動きや市場全体のトレンドまでを把握することは、なかなか難しい状況にありました。
そのため、販促部が
「このテーマで、こういう売場をつくりたいから商品を選んでほしい」
と依頼しても、商品選定はどうしても
前年に売れた商品をベースに考える形になりがちでした。
販促部の中では、
「市場の動きと、自分たちの売場に乖離があるのではないか」
という課題感はあったものの、
議論を前に進めるための材料がなく、もどかしい状態が続いていました。
そこでBRINGが考えたのが、
某スーパーマーケット様のPOSデータを、市場データと並べて見てみることでした。
「まずは一度、データで確かめてみませんか。」
そうした提案のもと、
1か月分のPOSデータを共有いただき、
試験的に検証を行うところから、データ活用の取り組みが動き始めました。
データを重ねることでそろった意思
共有いただいた1か月分のPOSデータを、市場データと突き合わせて分析したところ
それまで感覚としてあった課題感が、
数字を通して言葉にできるものとして見え始めました。
例えば
市場全体では伸びているカテゴリがある一方で、
自社では十分に取り切れていない領域がある。
逆に、
市場では縮小傾向にあるものの、
自社では売れている商品もある。
POSデータで単なる分析をしたのではなく、
こうしたことが見えてきたことで
商品部・販促部・店舗がそれぞれ異なる前提で判断していた状況を整理し、
"同じ数字を見て意思決定できる状態"
を作り出しました。
クライアントからは、
「市場全体の動きが把握できるようになり、
自分たちの売上データを市場と結びつけて考えられるようになった」
「これまで見えていなかった視点から考えられるようになり、
新しい売上づくりに繋がった」
といった反応をいただき、分析の価値を実感してもらえるようになっていきました。
それまで築いた信頼が役割を変えた
当初、BRINGの役割は、分析結果を整理し、レポートとして共有するところまででした。
しかし取り組みを重ねる中で、
「この分析結果をどう活かしていこうか」
という声が上がります。
そこでBRINGは、データを読むだけで終わらせず、
次の打ち手を一緒に考える役割へと踏み込んでいきました。
BRINGの強みの一つは、「結果が出るまで伴走すること」です。
単に間に入って調整する立場ではなく、
データを通して商品部・販促部・店舗それぞれの視点を整理・翻訳。
現場で実行できる判断に落とし込む。
そうしたやり取りを積み重ねる中で信頼が生まれ、
テーマ設計から始まり、売るべき商品カテゴリや関連商品を含めた
商品まわりまで任せていただけるようになります。
ただ分析をするという立場から、販売計画をともに考える存在へ。
それまで築いた信頼が、BRINGの役割を大きく広げていきました。
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市場・販促テーマ・商品・売場が一本のストーリーに
販促テーマ設計から商品まわりの整理までを任せていただくようになると、
某スーパーマーケット様の販売計画の考え方にも、少しずつ変化があらわれました。
これまでは、
「前年に売れたかどうか」
が一つの基準でしたが、
市場データとPOSデータを重ねて見ることで、
「今、この市場でどういう立ち位置にいるのか」
という視点が加わりました。
市場、販促テーマ、商品、売場。
それぞれがバラバラに存在するのではなく、
一本のストーリーとしてつながっていくことで、
販売計画に対する納得感も高まっていったのです。
POSでは見えなかった、もう一つの手がかり
一方、POSデータと市場データを使った分析を進めるなかで、
新たな問いも生まれてきました。
それは、
「同じ販促計画で、同じように店頭で表現しているのにも関わらず、
売上が伸び悩んでいる店舗があるのは、なぜなのか」
という点です。
POSデータは、
店舗ごとに起きている“結果”を教えてくれます。
しかし、その結果に至る“背景”までは見えてきません。
もしかしたら、競合店にお客様を奪われているのでは?
しかし、競合店のPOSを見ることはできない。
それでも、何か手がかりはないか——。
そう考えたとき、
BRINGが注目したのが人流データでした。
商圏が見えたとき、打ち手が変わる
これまでの市場データとPOSデータに加え、人流データも見てみると、
これまで感覚的に捉えられていた商圏の変化が、少しずつ言葉にできるようになりました。
- ■来店が減っているエリア
- ■競合店へ流れている可能性のある動線
- ■商圏そのものの広がりや縮小
- ■店舗別“機会損失”の傾向
こうした情報をもとに、
「なぜ売上が伸びていないのか」
を考えてみたところ、
店舗の努力や工夫の問題としてではなく、
競合や商圏といった環境の変化として捉える視点が共有されていきました。
その結果、
「どこにアプローチすればよいのか」
が具体的に考えられるようになり、
チラシの配布エリアや広告配信の対象についても、
「なんとなく」ではなく、理由をもって判断できるようになりました。
データ活用から生まれた、社内の意識変革
POSデータ、市場データ、人流データ。
複数のデータを扱うようになることで、社内の会話にも変化が生まれました。
市場を踏まえて話をする。
数字をもとに仮説を立てる。
そして、その仮説を売場や販促で検証してみる。
こうしたサイクルが、
少しずつ日常のものになっていきます。
こうした取り組みを経て、某スーパーマーケット様がおっしゃっていたのは、
「近代化した」
という一言です。
売場が変わったというよりも、
考え方がアップデートされたことを表しているのかもしれません。

定性×定量で伴走するBRING
BRINGが行っているのは、
単なるデータ分析ではありません。
MR(マーケティングリサーチ)で感じた現場の空気感や気づき。
そこに、POSや市場、人流といったデータから読み取れる数字を重ね、
「なぜ、こうなっているのか」を一緒に考えること。
そして、その答えを
販売計画や売場、販促といった具体的な形に落とし込むこと。
定性と定量、
感覚と数字、
計画と実行。
そのあいだを行き来しながら、
必要なところまで踏み込み、
クライアントと同じ目線で考え続ける。
それが、BRINGのストアコンディションアップ支援であり、
これまで築いてきた信頼の理由でもあります。
データ活用によって某スーパーマーケット様との取り組みはさらに深まり、
未来型経営の光が見え始めてきました。
次回は、その次のステップ 「AI」を活用した取り組みについてお届けします。
BRINGは、小売店の未来型経営を支えるパートナー

BRINGは、小売店サポートのプロ。
ストアコンディションアップは、単なる店舗改革ではありません。
“人の想い”と“データの力”を掛け合わせ、
地域の日常をより安心で、より心地よい時間に変えていく——。
小売店の変革を、現場とともに形にしていきます。
少しでも気になった方はコチラからお気軽にご相談ください!

ストアコンディションアップ事業部
Y.S
流通小売業界で20年以上にわたり、商品部・販促部・店舗運営部をはじめとする営業の中核部門を経験。
加工食品、菓子、酒、米、日配食品などの主力カテゴリを中心に、PB開発、仕入戦略、販促施策、カテゴリーマネジメントを推進。
さらに、物流再構築や人材事業の立ち上げ、業務請負スキームの構築にも従事し、売上・利益の改善と組織最適化に寄与。
BRING入社後はその知見を活かし、ストアコンディションアップ事業を立ち上げ、責任者として従事。
地域の食品スーパー・メーカーに対し、売場改善、販促設計、業務改善、人材活用、AI活用など多面的な課題に対し、
実行フェーズまで伴走する支援を実施。
特にBRINGでは、全社横断での実行設計と現場運用を通じ、
「仕組みづくりで成長を回し、現場で再現させる設計力」を武器に、再現性と実行力を両立した支援を展開しています。

