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ストアコンディションアップが創る地域の未来像〜持続可能な地域社会を実現する店舗の新たな役割〜

ストアコンディションアップが創る地域の未来像〜持続可能な地域社会を実現する店舗の新たな役割〜

今回はこれまでお伝えしてきたストアコンディションアップコラムの最終回。

5回にわたり、現場のムリ・ムダ・ムラ改善、人手不足の解消、人材育成、地域格差の克服、そしてAIとデータ活用による未来型経営についてお話してきました。
最終回となる今回は、それらを総合した「地域社会の未来像」を描きます。


スーパーマーケットは、単なる“買い物の場”ではありません。
地域の人々の生活を支える日常のライフラインです。
これからの店舗には、地域の暮らしを守り、地域と共に成長するという新たな役割が求められています。


多様化する生活、変化を迫られる小売業


「消費行動の多様化」と聞くと、まずECや宅配の拡大を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし、実際の現場で起きている変化はそれ以上に深いものです。


単身世帯やDINKs、共働き核家族、三世代同居など――
家族の形は多様化し、求められる商品やサービスも大きく異なります。


また、高齢層もひとくくりではありません。
「アクティブシニア」と「サポートを必要とする高齢者」では、買い物行動も求めるサポートもまったく違います。


さらに、世代ごとに価値観も異なります。
Z世代やミレニアル層は「体験」や「環境配慮」を重視し、シニア層は「安心」や「価格」を優先する。


このような細分化されたニーズに対して、画一的な売場や販促ではもはや対応できません。
いま小売業には、多様な暮らしをデータで理解し、リアル店舗でどう応えるかが問われています。


店舗は“日常ライフライン”へ


地域のスーパーは、単に「モノを売る場所」ではなくなっています。
徒歩圏で買い物が完結する安心感、顔なじみのスタッフとの会話、地元食材を扱う信頼感――
これらはすべて、地域住民にとっての「生活インフラ」です。


さらに、スーパーは地域の雇用の場でもあります。
学生、シニア、外国人など、多様な人が働き、学び合いながら地域を支えています。
また、買い物相談会や健康イベント、食育活動などを通して、コミュニティの拠点としての役割も果たしています。


地元農家やメーカーとのコラボ企画や地産地消の取組は、地域経済を循環させる要素にもなっています。
店舗が地域の人・物・情報をつなぐことで、地域そのものに活力が生まれていくのです。

 


データで支える地域密着経営


BRINGのストアコンディションアップは、こうした地域の多様性を
“感覚”ではなく“データ”で把握し、現場で活かす仕組みです。

POS・ID-POS・人流データ・GISなどを掛け合わせ、
「午前は単身高齢者」「夕方は子育て世帯」などの来店傾向を可視化。
そこから、午前は小容量商品、夕方はまとめ買い商品の訴求など、時間帯別の最適化を行います。
 

 

ただし、私たちが目指しているのは“データ分析を現場で回せる仕組み”です。
AIやシステムに任せきりにするのではなく、スタッフが日常業務の中で自然にデータを活かせるよう、使いやすく分かりやすい環境を整えます。


データは現場を縛るものではなく、現場を解放するツール。
その結果、スタッフが考え、工夫し、成果を実感できる“自走する店舗”が生まれます。

 


地域共創型の未来を目指して


店舗が地域に求められる店として役割を果たし、10年後、20年後も選ばれる店舗でいるには、
今現在抱える課題を明確にし、1つずつ解決し続ける必要があります。

・現場のムリ・ムダ・ムラ

人手不足

人材育成

・地域による買い物格差

 

多様な変化が続く時代。
このような課題を1つずつ解決するために、今までの経験や勘に頼るだけでない、新たな店舗運営へのシフトが必須となってくるでしょう。

 

データと人、そして地域の知恵を掛け合わせた先に見えてくるのは、地域共創型の未来型店舗です。

・健康を支える「ウェルネス提案拠点」
・人が集い、学び、つながる「地域コミュニティ拠点」
・地域の食文化を発信する「ローカルブランド拠点」


こうした多機能な店舗が、地域の“暮らしの中心”として存在する未来を、私たちは目指しています。

同じデータでも、都市と地方では見るべき指標も異なります。
BRINGは一律のやり方ではなく、地域のリアルに寄り添った現場起点のDXを進めています。

 


店舗の成長=地域の成長へ


店舗の変革は、単に売上を上げるためではありません。
人々が安心して買い物を楽しみ、働く人が誇りを持てる。
その積み重ねが、地域全体の持続性を高めていきます。


BRINGは、「店舗の成長は地域の成長」という信念のもと、
ストアコンディションアップを通じてスーパーを“日常のライフライン”へと進化させていきます。
これからも、人とデータ、そして地域が共に成長する“新しい小売のかたち”を創り続けます。

 


BRINGは、小売店の課題解決・未来型経営のサポートのプロ


店舗の課題を解決

BRINGは、小売店サポートのプロ。

ストアコンディションアップは、ただ単に、店舗を変えることではなく、
地域の毎日に寄り添い、暮らしを少しでも明るくする仕組みを整えることです。

“人の想い”と“データの力”を掛け合わせながら、
いつもの買い物を、より安心で、より心地よい時間に変えていく
この6回のコラムでは、そんな未来を一歩ずつ描いてきました。

 

最後に、その道のりを振り返ります。
タイトルをクリックすると、該当記事が開きますので、
気になるタイトルがあればぜひそこだけでも読んでみていただけたら嬉しいです。

 

▶第1回:「現場のムリ・ムダ・ムラをなくす」
ストアコンディションアップの原点。業務のムリ・ムダ・ムラを可視化し、現場が自走できる仕組み化を紹介。 

▶第2回:「人手不足を多面的に解決する」
単なる採用強化ではなく、教育・仕組み・働き方改革を通じて人手不足の構造改善を図る取り組みを解説。

▶第3回:「人材育成が店舗の未来をつくる」
“仕組み化×らしさ”をテーマに、現場スタッフの意識変化が店舗の魅力を生む人材育成プログラムを紹介。

▶第4回:「地域による買い物格差をなくす」
データを活用し、地域の生活特性に合わせた売場づくり・販促・オペレーションを再設計する取り組みを紹介。

▶第5回:「未来型店舗運営を支えるAIとデータ活用」
POS・ID-POS・人流データを活かし、AIと人の力で経営をアップデートする未来型店舗経営を提唱。

 

ご相談はコチラから。

 

ストアコンディションアップ事業部
Y.S
流通小売業界で20年以上にわたり、商品部・販促部・店舗運営部をはじめとする営業の中核部門を経験。
加工食品、菓子、酒、米、日配食品などの主力カテゴリを中心に、PB開発、仕入戦略、販促施策、カテゴリーマネジメントを推進。
さらに、物流再構築や人材事業の立ち上げ、業務請負スキームの構築にも従事し、売上・利益の改善と組織最適化に寄与。
BRING入社後はその知見を活かし、ストアコンディションアップ事業を立ち上げ、責任者として従事。
地域の食品スーパー・メーカーに対し、売場改善、販促設計、業務改善、人材活用、AI活用など多面的な課題に対し、
実行フェーズまで伴走する支援を実施。
特にBRINGでは、全社横断での実行設計と現場運用を通じ、
「仕組みづくりで成長を回し、現場で再現させる設計力」を武器に、再現性と実行力を両立した支援を展開しています。