TOPICS

男性の意識で差がつく ”フェムテック推進”

男性の意識で差がつく ”フェムテック推進”

さて、前回のコラムで自分がフェムテック事業に参加することはお話ししました。

 

そこで、弊社で始まっている働く女性を支援するためのアプリ  flat. をはじめとした新しい世界に踏み入れたわけですが…今回は、男性の自分から見た・感じたフェムテックについてお話ししようと思います。

 


フェムテック事業で感じたこと


正直言って、いままで女性はホルモンバランスが崩れやすく、人によって痛みやだるさなどの不調があるという話は知っていました。でも知ってはいても、具体的に「あなたはどういう症状ですか?」なんて聞く機会ないですよね?

 

世の男性の多くは、自分と同じだと思います。なんとなく聞いてるけど、具体的には男性が知らないことが多すぎる!

これが、フェムテックに関わって自分が1番感じたことです。

 

 

だって今のご時世、そんなこと聞き方によってはセクハラにだってなりかねない。

 

一個人の男性にとっては、「なんとなく聞きづらい」「触れにくい話題」であることは間違いないんです。

 

フェムテックの大きな目的は、女性が健康的に、働きやすい社会を作ること

それをテクノロジーから支えていこう!というのがフェムテックです。でも、実際にそのテクノロジーをつくる現場は、女性だけで構成されているわけではありません。

 

商品・サービスの研究開発、そこには多くの男性が関わっているし、女性が社内で働きやすい環境をつくるために改革を進めなくてはならない企業は、役員が男性であることが圧倒的に多い。

そんな状況の中、今男性が「知らないまま」なのって...。

知らないままで、女性が働きやすい環境を作るというのは、とても難しいことだと思うのです。

 

優秀な人材を活かせないのは企業にとって、もったいない


 

2022年に行われたJob総研による”働く女性実態調査”によると、
「キャリアビジョンを描きにくい」
「出世が難しい」
と感じている女性が60%近くいることがわかっています。

 

実際に、女性役員の割合が少ないのも多くの女性が、女性特有の健康不安やライフスタイルを理由に出世を諦めてしまうというところも大きいのではないか、そんな風に思うわけです。

 

今女性の社会進出が進んだことで、労働力人口の約40%が女性であると言われています。その多くの女性達が将来のキャリアビジョンが描けず、女性特有の健康問題からキャリアアップの辞退を申し出る。

 

優秀な人材もたくさんいるはずなのに、これって企業にとっては人材を活かせていない、これってとても「もったいない」ことなんです。

体調が悪い女性

この現状を変えるためにも、女性だけでなく男性も率先して「生理や更年期障害など女性特有の健康課題について理解する」そして、「企業としてそれを解決していく的確な手段を選んでいく。」そんな取り組みが必要なんだと、フェムテック事業に参加した自分は感じました。


男性も知らなきゃいけない!恥ずかしいことじゃない


自分自身も最初はデリケートな話題に戸惑っていましたが、ビジネスとして取り組んでいくうちに、このフェムテックに真剣に取り組む男性にもたくさん出会いました。

そして男女関係なく真剣に女性の健康課題に取り組むうちに、だんだん「なんとなく恥ずかしい、話しにくい」ということもなくなりました。

ビジネスとして真剣に取り組むからこそ、ちゃんとした知識を入れる必要があるわけで、周囲の女性達もそれをちゃんと理解してくれています。

「男性が触れにくい話題だから、女性に任せる」ではダメ。

男性も女性もどちらでもない人も、みんながより働きやすい環境を作るために、男性も意識を変えるべき時が来ています。

「男性がどれだけ意識を変えられるか」

これが、これからの女性の働きやすさを向上させる鍵になる。女性が働きやすくなれば、男性も、そうでない人もみんなが働きやすくなるはずです。

「女性の事は知らない」ではなく、理解し、協力しあう。その両者の負担を減らす手段として、テクノロジーをいかに活用できるか。そして変革が求められている今、ビジネスとしてもこれからどんどんマーケットが成長していく分野であることは間違いありません。

やりがい、ありますよね?

まだまだ参加したばかりのフェムテック事業ですが、これから新しいことをたくさん知って、まずは自分や周囲の人から、働きやすい社会をつくる意識改革をしていきたいと思います。

循環テクノロジー開発本部

石川 淳

グラフィックデザイン、企画プランニング業務を経て「世の中に好循環をもたらす」ためのアイデアやサービス開発に従事。「女性の健康課題」はもちろん「テクノロジー」も未知の領域である中、クリエイティブの知見を活かした発想で「新しい価値観」創りに邁進中。