52週カレンダーマーケット最前線2026年 お盆休み編
“特別な夏休み”から“日常の中で楽しむ夏”へ
店舗現場で見えた“勝ち筋”のヒント
1.関東 GMS店舗
コラボや謎解きで、“わくわくする夏休み”を店全体で演出
この店舗では、ファストフード店とのコラボや謎解き企画など、
商品だけではなく、“店に来ること自体を楽しませる”仕掛けが印象的だった。
【農産】
入口では、大玉2個990円の桃をメインに展開。
シャインマスカット、ナガノパープル、スイカなども大きく展開し、
高品質な旬のフルーツで夏らしさを演出していた。
また、エンドでは
「全国えだまめ選手権」において「最高金賞を受賞した茶豆」を販売。
「収穫してお店まで10℃以下で鮮度管理」と具体的に説明し、
単に“おいしい”ではなく、新鮮でおいしい理由まで伝えていた。
【水産】
「みなみの本鮪」を目玉商品として展開。
刺身・柵・部位食べ比べなど、本鮪だけで11SKUを揃え、
その他の魚を組み合わせた刺身・寿司盛り合わせも販売していた。
「魚バル」コーナーでは、
焼きイカやボイル海老などのおつまみを集積し、
家飲み需要にも対応していた。
【畜産】
エンドと平台一面を使い、「横浜ビーフ」を大きく展開。
ステーキ、薄切り、細切れだけでなく、
レバーやモツまで11SKUを取り揃えていた。
さらに試食を実施し、
焼ける音や香り、シズル感まで含めて購買を後押し。
【惣菜】
冷やし麺を20SKU展開。
雑誌風のA3ポスターを使い、
それぞれの商品の特徴をわかりやすく紹介していた。
一方、寿司は大容量盛り合わせを前面に出すのではなく、
3貫パックを種類豊富に展開。
好きなものを好きな量だけ組み合わせられる売場となっていた。
【店内全体】
レトロな老舗ファストフード店とのコラボ商品を、
■カップラーメン
■チルド麺
■冷凍食品
■チルドデザート
■揚げ物惣菜
など、さまざまな売場で展開し、
演出物と相まってノスタルジックな売場が作り上げられていた。
さらに、オリジナルキャラクターを使った謎解きも実施し、
“買い物+体験”で夏休みらしいわくわく感をつくっていた。
【防災・備蓄】
レジ前のエンド全面で水を展開。
メーカーの販促物を活用し、
550㎖、1ℓ、2ℓと
容量毎に用途を整理して提案していた。
各売り場の目玉商品に加え、
コラボ商品や謎解きなど“発見する楽しさ”を店内各所に散りばめ、
買い物そのものを夏休みの体験に変えていた。
2.関東 SM A店
“いつもと少し違う”商品で、さりげない特別感をつくる
大々的な夏休み演出は見られなかったものの、普段との違い随所に設け、
日常の買い物の中に“ちょっとした特別感”をつくっていた。
【農産】
入口では、ほおずきや菊などの切り花に加え、
お供え用のフルーツや野菜を集積したお盆コーナーを展開。
アールスメロン2,980円、箱入り巨峰1,980円のほか、
化粧箱入りの桃や梨も販売していた。
メロン・ぶどう・桃・梨・スイカをそれぞれ複数SKU揃え、
お供えから手土産、自宅で楽しむ需要まで幅広く対応していた。
【水産】
鮪や鯛、ぶりなど、単価が高めな6種類の刺身から選べる、
「よりどり3パック1,100円」
を実施。
決められた盛り合わせではなく、
好みに合わせて選べる楽しさとお得感をつくっていた。
【畜産】
コモモ・ウチモモ・ササミなど、
珍しい部位を使った黒毛和牛焼肉盛り合わせを主力に展開。
さらに、
■サムギョプサル用
■ラムロース
■和風味付けステーキ肉
■牛タン
など、BBQ向け商品も種類豊富に揃え、
自宅で少し特別な食事を楽しめる選択肢を広げていた。
【惣菜】
お盆の定番である
おはぎと天ぷらをメインに展開。
おはぎは食べ比べや大容量商品を含め7SKUを揃えていた。
また、自宅で作ると手間のかかる揚げ物を
大容量パックで販売。
“家では作りたくないもの”を売場で補うことで、
自宅で過ごすお盆の食卓を支えていた。
【ベーカリー】
惣菜売場で惣菜パンを販売し、
一部商品は220円均一を実施。
人気のロールパン盛り合わせ570円など、
家族でシェアしやすい商品も展開していた。
【特設】
冷平台全面を使い、
人気ケーキ店「メイプリーズ」の催事販売を期間限定で実施。
13SKUを125円均一で販売し、
身近な価格で“いつもと違うスイーツ”を楽しめる売場となっていた。
また、別の入口では
「涼×熱中症対策」コーナーを展開。
かき氷シロップ、カルピス、スポーツドリンク、
エナジー系ゼリー、塩分・クエン酸補給商品などを集積。
さらに棚3本を使ってレモン関連商品を大量陳列し、
一面黄色のインパクトある売場をつくっていた。
【防災・備蓄】
日用品フロアのレジ付近に、
棚1面を使った非常食・防災グッズコーナーを設置。
珍しい肉や期間限定スイーツ、手間のかかる惣菜など、
“ちょっとした贅沢”を取り入れることで、
自宅で過ごすお盆の食卓にさりげない特別感を加えていた。
3.関東 SM B店
“夏休み”と“ちょっと贅沢”の2軸で、日常に楽しむ理由をつくる
この店舗では、水産・畜産でインパクトのある商品を展開する一方、
「夏休みを楽しもう」 「ちょっと贅沢なお盆」
という2つの企画を使い、細かな商品まで丁寧に紹介していた。
【農産】
入口正面では、
平台一面と棚7本を使った大規模なお盆コーナーを展開。
平台の約6割をフルーツ、4割を切り花で構成し、
桃・梨・ぶどうなどの食べ比べセットや、
かご盛りのお供え用セットを販売していた。
側面では、
■地元の手土産菓子
■線香
■落雁・和菓子
■お盆飾り
■迎え火・送り火関連商品
などを集積。
お盆に必要なものがひととおり揃う、
目的性の高い売場となっていた。
またエンドでは桃を大量陳列。
「やわらか」「なめらか」「しっかり」「歯ごたえ」の
4段階で食感の目安をPOPで示し、
商品ごとに該当する食感をパックシールで表示。
「これは買い!旬は今だけ!」といった販促物も組み合わせ、
“自分好みの桃を選ぶ楽しさ”をつくっていた。
【水産】
エンドでは「でしこうなぎ」と中国産うなぎを強化販売。
土用の丑の日で使用した演出を活かしながら、
お盆のごちそう需要へつなげていた。
別のエンドでは、
「魚屋のぶっかけ涼味」コーナーを設置。
オクラめかぶ、タコキムチ、かずのこわさびなど、
ご飯や麺にかけても、
そのまま酒のおつまみにしても楽しめる商品を集積していた。
【畜産】
豚肩ロース、とんトロ、牛ロース、味付け肉など、
「BBQにおすすめ」のパックシールを付けた大容量商品を中心に展開。
品質を細かく訴求するというより、
“量のインパクト”で夏休みの食卓需要を捉えていた。
【惣菜】
冷やし麺を23SKUと豊富に展開。
統一パッケージに加え、
商品の特徴を一言で伝える共通デザインのシールを付け、
豊富な品揃えの中でも選びやすくしていた。
また、館内放送でだだちゃ豆の試食を案内。
惣菜売場では、ゆでる前の袋入りだだちゃ豆と
缶ハイボールを一緒に展開し、
“夏の家飲み”をイメージしやすい売場をつくっていた。
【店内全体】
「夏休みを楽しもう」企画では、
定番商品の簡単アレンジや、
いつもの食べ物を少し違った方法で楽しむ商品を紹介。
一方、「ちょっと贅沢なお盆」企画では、
■キーマカレー/無水カレー
■極細そうめん/極太そうめん
など、
同じカテゴリーでもいつもと少し違った2つの商品を
ポスターの表裏で比較しながら提案していた。
大きな非日常をつくるのではなく、“いつもの食事を少し変える”
ことで、お盆休みらしい楽しさを生み出していた。
4.関東 SM C店
“好きなものを、必要な分だけ”で自宅時間を楽しませる
この店舗では、「よりどり企画」や豊富な選択肢によって、
それぞれが好きなものを、必要な量だけ選べる売場づくりが特徴的だった。
【農産】
入口では幸水梨2個入り698円を大量陳列。
その横には、少量のお供え用フルーツ・野菜盛り合わせを展開していた。
さらにカットスイカ、桃、巨峰などの売場を広く取り、
旬の果物を自宅で気軽に楽しめる構成となっていた。
【水産】
エンドでは、手頃な中国産うなぎ串焼きを販売。
刺身では、アジ・カツオ・きはだまぐろなどの定番から、
さんま・クジラといった珍しい商品まで11種類を揃え、
「よりどり3パック1,000円」を実施。
家族それぞれの好みに合わせて、
量と種類を自由に組み合わせられる売場となっていた。
【畜産】
焼肉を強化し、
牛バラ・豚バラなどの定番盛り合わせ1,680円を中心に14SKUを展開。
さらにスペアリブや豚バラブロックなど、
塊肉・大容量パックの売場を通常より広く確保し、
自宅での焼肉やBBQ需要に対応していた。
【惣菜】
揚げ物や焼き餃子など9SKUから選べる、
「よりどり3パック1,100円」を実施。
水産同様、決められた大容量セットではなく、
好きなものを組み合わせて
自分たちに合った食卓をつくれる提案となっていた。
【特設】
六花亭のバターサンドや、熊本のいきなり団子など、
冷蔵のご当地スイーツを集積。
旅行に出かけなくても、各地の味を楽しめる売場となっていた。
【店内全体】
ポスターやサイネージを使い、
8月中毎日違うメニューが楽しめる
一カ月分の「簡単夏ごはん」を提案。
各メニューには調理時間に加え、
■米・パン・麺・おかず
■レンチン・トースター調理
■包丁不要
などをアイコンで分かりやすく表示。
暑い時期の「料理を簡単に済ませたい」という需要に、
具体的な献立で応えていた。
【防災・備蓄】
大きな防災コーナーは設けていなかったものの、
作荷台などで備蓄品のガイドブックを配布。
よりどり企画や豊富な品揃えに加え、
簡単夏ごはんやご当地スイーツも展開し、
“それぞれの夏休み”を楽しめる売場づくりが印象的だった。
「次のお盆休み、どう仕掛ける?」
休み方も、集まる人数も、過ごし方も分散する中、
これからのお盆商戦では、
“お盆らしい大きな非日常”を前提にしない売場づくり
がより重要になりそうだ。
大容量のごちそうだけでなく、
■好きなものを選べる
■いつもの食卓を少し変えられる
■料理の負担を減らせる
■自宅でも夏休み気分を楽しめる
といった複数の入口を用意する。
さらに、旬の味覚や手土産といった「楽しむ需要」と、
防災・備蓄という「備える需要」をどう共存させるかもポイントになる。
夏休みの特別感が自然に生まれにくいからこそ、
日常の中に“今日はちょっと違う”と思える瞬間
を、売場からどうつくるか。
そこに、これからのお盆商戦を考えるヒントがありそうだ。
BRINGは、
市場動向 × 現場観察 × 実行力で、
次の一手を共に考えます。
まずは、「背中を押す役割ができたか」を振り返ることから。
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