52週カレンダーマーケット最前線 2024年 秋の味覚編
2024年の秋は、敬老の日や秋分の日による2週連続の3連休に恵まれつつも、台風や猛暑の影響で、野菜や果物の価格が不安定になるというリスクも抱えていた一方で、秋刀魚の豊漁やシャインマスカットの品質安定といったポジティブな要素もあり、「季節感をどう届けるか?」が売場の主戦場に。今年の各社は、チラシ・売場・演出を通じて“秋の実り”をテーマに顧客の五感に訴える売場づくりを進化させていた。 売場で見えた“勝ち筋”のヒント 果物・芋栗・秋鮭などを導線先頭に集中配置し、夏売場からの転換をスムーズに演出。 お子様の塗り絵展示などもあり、情緒とストーリー性のある売場に。 新米関連や惣菜にも“秋らしさ”を加え、買い回りの広がりを演出 ■埼玉県のB店|“残暑対応”を織り込んだ季節設計 秋の味覚(芋栗きのこ)を展開しつつも、鍋・冷やし麺など暑さへの配慮も同居した売場づくり。 秋彼岸のニーズに合わせ、おはぎ・生け花なども前面展開。 SNS連動で、レシピ提案や「生活応援」値下げも積極発信 ■ 東京都のC店|“北海道フェア”で秋味覚を横断提案 各生鮮部門での北海道フェア横串展開により、地域特化型×秋季特化型の訴求を実現。 かぼちゃ・柿・シャインマスカットなど秋の果物+北海道野菜の組み合わせで鮮度を強調。 和菓子・線香・惣菜といった彼岸商材も並列訴求し、買い回りを促進 ■ 神奈川県のD店|“団らん”をテーマに惣菜・日配で新しさを演出 トップ平台に秋の果物をカラフルに展開し視覚的な華やかさを演出。 芋栗きのこなどにコトPOPを添えて“食べ方提案”を拡充。 秋の団らんをテーマに、鍋材料・スイーツ・新商品を組み合わせて会話が生まれる売場に ■ 埼玉県のE店|“秋刀魚・秋鮭の競演”で水産が主役に 秋刀魚と秋鮭を同規模で前面展開し、食卓の主役として差別化。 もつ鍋用ホルモン・海鮮ちらし・冷食なども組み合わせ、体感温度に対応した横断訴求を展開。 ハロウィン装飾も加え、行事横断型のワクワク感ある売場に 秋の味覚商戦で見えた3つの消費トレンド ① “季節の切り替え”をどう演出するかが勝負 残暑や台風の影響下でも、「秋っぽさ」をどう可視化するかが鍵。 POP、塗り絵、装飾、導線…五感で“秋を感じさせる”工夫が評価された。 ② “行事×味覚”のハイブリッド訴求が有効 秋彼岸、北海道フェア、団らん、ハロウィン… ③ “価値に見合う価格なら買う”意識の高まり サンマや新米は価格高騰がある一方で、「今しか食べられない」訴求が後押し要因に。 情報訴求と体験演出のバランスが問われている。 数字や棚割表だけでは見えてこない、「買う空気」や「選ぶ動機」。 私たちの現地調査では、以下のような要素を読み解きます: ・キービジュアルと商品配置の整合性 ・客の滞留ポイント/スルーされる導線 ・手に取られていたSKUとその後の購買行動 ・惣菜・鮮魚・デイリーの連携設計 現場の温度・感情・行動を、数字と共に見える化します。 「うちの秋の味覚、来年どうする?」 BRINGでは、データと現場を掛け合わせた提案で、課題の整理・調査・提案・実行まで伴走します。 ▼ヒアリングからご提案までの流れ 1.課題ヒアリング(オンライン可) 2.競合・自社の売場を店頭調査 3.改善提案+来年向けの売場設計ご提案 まずは「今年の結果を一緒に振り返ってみたい」でもかまいません。“豊作・高騰・天候不安”——変動の中で問われた「秋の演出力」
ひとつの文脈に絞らず、「秋らしさ」を複数軸で編集している店舗が成功傾向。
「イベント感が出せなかった」「若年層への訴求が弱い」など、現場の声を丁寧にうかがいます。
売場の違い・顧客の動き・POPと商品展開の整合性などを比較。
ターゲットに刺さるメニュー構成・売場設計・体験設計まで、現実的で実行可能な打ち手をご提案します。
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